2016年 11月 01日
荒野の決闘 非公開試写版
プロデューサーのダリル・ザナックによって再編集・追加撮影・音楽の挿入されたのが劇場公開版。
今回上映されたのは、フィルムの2巻目以降は、最初の編集版。
つまり、現状で限りなくジョン・フォードの意図に近いバージョンというわけです。
上映の前日にBSで劇場公開版が放送されたので、これ幸いと久々に視聴。
その上での非公開試写版の観賞でした。
劇場公開版との一番大きな差異である、前半部分のトゥームストーンの人々の様々なエピソードは、未だその部分が発見されていないため、2つのバージョンの差異は細かい部分になるが、
音楽の使用と、クロースアップの抑制という2点は映画の印象に少なからず影響を与えているだろう。
非公開試写版は、オープニング・エンディングに流れる「My Darling Clementine」以外にはBGMが流れない。酒場で演奏される曲の数々が、本編で流れる唯一の音楽である。
また、劇場公開版ではいくつかのクローズアップのショットが追加撮影されている。
最も大きな差異は、最後のキスシーンが非公開試写版にはないことで、総じて通俗的な展開よりも大人しい、抑制された印象があるかもしれないが、やはり素晴らしい活劇には変わらない。
個人的にヘンリー・フォンダのワイアット・アープは線が細すぎてあまり好きではないが、そもそも彼をあまりヒロイックに描こうという気がないみたいなので、これでも良いかという気になる。
今回2日続けて「荒野の決闘」を観て改めて感じたのは、ワイアット・アープの兄弟、そしてクラントン一家という、2つの家族の戦いの映画だったんだなぁ、ということです。
by isoda8823
| 2016-11-01 17:29
| えいが道
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