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電人ザボーガー、GO!

『電人ザボーガー』(監督:井口昇)

面白かった!!!!

私はザボーガーといえば、「スーパージョッキー」で笑いの対象にされていたのを観ていたぐらいだった。半ば嘲笑の的だったわけだが、当時の幼い私は、見たことのないヒーローが見れるという感激で、興奮して観ていた気がする。

で、映画公開にあわせた再放送で、初めてちゃんとザボーガーを観たわけだが、面白かった!!!
まあ、私も30歳を迎える一応大人なので、やっぱ変なとこが目に付くし、思わず笑ってしまうのだけど、画面を通して作り手たちの「面白いものを作るのだ」という熱(その象徴が大門豊を演じる故・山口暁のスーパーオーバーアクトなんだろうと思う)が伝わってくる。
そして、今回の劇場版は、オリジナルが持っていた熱をそのままに現代に甦らせた傑作だったよ!
オリジナルのあんなシーン、こんなシーンが本当にそのまま再現されていてビックリ。あれ、ギャグだと思ってる人いるだろうな。


今回、作品を青年編、熟年編の二部構成にしたのは正解だったと思う。
当初は熟年編のみのようだったけれど、もしそのままだったら、もっと重く悲惨な話になったんじゃないだろうか。
かと言ってオリジナルに限りなく忠実にやった青年編だけなら、単なるパロディとして受け止められたかもしれない。あの青年が歳を取り、様々な経験を経てもう一度「あの頃」の気持ちを取り戻すことで、初めて青年編(オリジナル)が全肯定される。
二部構成であることで、今作は特撮ヒーローものが今まで到達し得なかったところへ足を踏み入れたのだと思う。

今作の大きな試みはもうひとつあって、オリジナルの菊池俊輔の音楽スコアをそのまま録り直したこと。リメイクとなると、とかく「現代的に」という題目の元に新しく音楽が作られてしまうところだが、『電人ザボーガー』は元の音楽をそのまま再現することで、「菊池俊輔の音楽の素晴らしさは普遍的である」ことを証明した。サントラ発売してクレーー!!!!
オープニングとエンディングは高野二郎のボーカルによるものだが、劇中、オリジナルの子門真人版が流れる場面がある。
そこで落涙しないものはいないだろう。私は泣きました。
by isoda8823 | 2011-10-31 17:22 | えいが道 | Comments(0)