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血のはなし

一昨年の死去後、献体に出していた祖父の遺骨が実家に帰ってきた。
1年と4ヶ月。ちと長かった。
余りにも長いので、同じく献体の登録をしていた祖母は登録を解除してしまった。

祖父は酒癖が悪く、非常に困った人だったが、その一方とても御洒落な人でもあった。
それは、浪曲師の妾であった彼の母がとてもモダンな女性であったからかもしれない。
私が浪曲師の曾孫であることを知ったのは、祖父が死んでからだが、
少なからず、その血が現在の私に影響を及ぼしていることは、感謝すべきだろう。

幼少の頃、祖父と風呂に入っていた時、「昔、映画会社に写真を送ってオーディションを受けたことがある」という話をしてくれた。
それが真実かどうかは怪しいところではあるが、彼の出自や母親のことを考えると、そうであってもおかしくない気がする。
by isoda8823 | 2008-03-26 17:14 | えいが道 | Comments(0)