2007年 06月 06日
ZEHI!
『大日本人』(監督:松本人志)
面白かった。
映画として成立しているのかどうかは正直わからないが、面白かったことは事実。
何より、『大日本人』は良くできた特撮怪獣映画だ。
ここ数年の中でも、ベストに入る。
獣(怪獣ではなく、「獣」なのだ)のデザイン、特徴共に素晴らしい。
個々の獣に個性があり、その個性がちゃんと大日本人との対決シーンに反映されている。
CGだからこそ出来る面白いことをちゃんとやっている。CGはリアリティだけが能ではないのだ。
なおかつ、クライマックスの特撮シーンは、その急展開も相まって衝撃的だし、「それっぽさ」がちゃんとあって良かった。さすが、特撮ヒーロー世代だ。わかってらっしゃる。
松本人志のコントに漂う切なさや哀愁は、今作にも流れている。より濃くなっているとも言える。
話が進むに連れて、大佐藤が可哀想に思えてくるが、それと同時に「しっかりしろよ!」とも言いたくなってくる。ラストシーンからエンディングにかけての件は、大佐藤と日本そのものの姿が重なり、余計に「しっかりしろよ!」と思ってしまう。
好き嫌い・賛否がはっきり分かれる映画であるが、ここ最近の元気がいいと言われる日本映画よりも、よっぽど映画に対して真摯に取り組んでいる作品だと思う。
by isoda8823
| 2007-06-06 21:35
| えいが道
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