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幸福の王女

観ました。
『顔のない眼』(監督:ジョルジュ・フランジュ)
私、怖い映画は苦手なんですが、怖いもの観たさで借りてしまったのでした。

事故で顔が滅茶苦茶になってしまった娘。
父親は、娘に似た女性をさらっては、顔の皮を剥ぎ、娘に移植する実験を繰り返していた。

娘は普段、ラバーのような材質で作った仮面を被らされていて、眼だけが悲しげに覗いているんですが、その姿が怖い。
娘役の女優さんがもともと非常に華奢で、腕もまるで木の枝みたいなんです。
それで、すんごいゆっくり、今にも倒れそうな不安定な感じで歩いてくるんですよ。
背筋が徐々に冷えていくような恐怖。
妙に明るいが、何かが外れたような、夢遊病のような音楽。

終盤、全てを破壊した顔の無い娘が、ひとり闇夜の森に消えていく。
その肩に白い鳩がとまる。
無数の鳩が舞う中、右手に鳩を乗せ、まるで小さな木になったかのような娘がゆっくりと歩いていく後姿にFINマーク・・・美しい!
by isoda8823 | 2007-01-09 16:34 | えいが道 | Comments(0)