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噂に違わぬ

『ランウェイ☆ビート』(監督:大谷健太郎)

世界的デザイナー(田辺誠一)の息子(瀬戸康史)が、どう考えても高校生の役は似合わないいじめられっ子(田中圭)を華麗にコーディネイトしたら、いじめっ子の美人モデルがデレて、みんなでファッションショーをやろうという話。そこに難病やら親子の葛藤やら廃校の危機やら盗作疑惑やらが絡んでくる。まあなんだかんだあって結局全部うまくいく虫のいい話です。
「少しの勇気で自分は変わることができる」ってテーマらしいんだけど、そんな話はどこにも描かれてないのが特徴。

中心になるのは、瀬戸康史、桜庭ななみ、IMARU、田中圭、桐谷美玲で、後の生徒は都合の良い時に都合の良い役割を演じる。特に、眼鏡をかけたちょっと暗めの女の子と、ROOKIES病にかかったようなチャラ男。
眼鏡っ子は最後のファッションショーで大胆になって、「少しの勇気で~」というテーマを描いているように見せる役。
ROOKIES病は、瀬戸康史に盗作疑惑が巻き起こったら真っ先に疑って、やっぱりみんなで頑張ろうってなったら真っ先に盛り上がる、虫の良い役。私の一番嫌いなタイプの人間です。

ただ、今作で一番問題の人物はヒロインの桜庭ななみです。
エピローグで、瀬戸康史はファッションデザイナーに、田中圭は大学進学、桐谷美玲は一流モデル、IMARUはDJやりながら家業を継いで、とかそれぞれが自分の夢に向かって頑張っているという流れの中で、桜庭ななみは「私はまだだけど」ってなんだそりゃ!!!

結局、桜庭ななみが自分の進路が決まっていない言い訳を2時間かけてする映画でした。
「だって、少しの勇気で自分は変われるんだもん!まだ勇気出してないだけ!」みたいなの。
「俺はまだ本気出してないだけ」と同義です。
by isoda8823 | 2011-10-11 16:25 | えいが道 | Comments(0)