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何度でも

最初にアップしたものから、ちょっとだけ書き直しました。

『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』(総監督:庵野秀明)

「序・破・急」
ほぼ旧世紀TV版の内容をなぞっていた『序』から、
物語を破壊し、より豊かに展開させるための
とは言え、物語のベースはTVの八、拾弐、拾八、拾九話である。
拾九話部分は、意外とTV版をそのままなぞっているので、もっと崩しても良かったんじゃないかと思う。
しかし、今作のラストで、遂に未知の領域に足を踏み入れたので、次回は本当に見たことのないエヴァになるんではないだろうか。

正確な評価は、次回『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』
そして完結編の終了を待った方が良いだろう。

mixiでもちょこっと書いたが、『破』で印象的だったのは、音楽だ。
前半の日常場面にかかる曲が、ほぼ全て『彼氏彼女の事情』(『カレカノ』)の劇伴だったことは、『カレカノ』の音楽が好きだった自分としては驚きつつも嬉しかったし、
「式波」という苗字になったアスカの印象を、旧世紀版と変えるポイントにもなったんじゃないだろうか。
また、思わぬところで流れる『太陽を盗んだ男』のBGMは、そのシークエンスそのものの良さ・美しさと、『太陽を~』に対する自分の思い入れが相まって、かなり目頭が熱くなった。
ダメ押しで『京都買います』の曲が流れた時は笑ってしまったけど。

そして、音に繋がる話だが、この作品には、声が画面を凌駕する瞬間がある。
クライマックスの一連のシーンの中での、シンジ役の緒方恵美の芝居が、高レベルの作画で書き込まれた画面を圧倒しているのだ。
こういう瞬間を目の当たりにしたのは初めてで、つまりこのシーンは、絵と声の関係のバランスが破綻してしまっているのだが、だからこそ生まれる生々しい迫力に、私は涙を流してしまうのだった。
ちなみに、新劇場版は庵野総監督自身が音響監督を務めている。
by isoda8823 | 2009-07-16 14:25 | えいが道 | Comments(0)